ビールカテゴリーの市場シェアが全米チェーンで拡大

米国のバーチェーンでは、ビールの売上が2年前と比較して増加しており、このカテゴリーがスピリッツやワインから市場シェアを奪っている。

CGA by NIQのアナリストは、米国のレストランとバーの最新動向を追跡する統計会社のOn Premise Measurement (OPM)サービスを通じて、この傾向を指摘した。

このデータによると、2024年4月までの1年間の総販売額は前年同月比2.5％減となったが、2022年4月までの1年間の販売額を7.3％上回った。

CGAの調査によると、2022年から2024年にかけて、売上金額全体に占めるビールのシェアが1.5％増加し、クラフトビール、輸入ビール、プレミアム以下のビールが最大のサブカテゴリーの勝者になりそうだ。

また、ビールのシェア拡大が、スピリッツやワインを含む他のカテゴリーといかにカニバリゼーション（共食い）しているかも示しており、2年間でそれぞれ1.4％、0.3％のマイナスとなった。

CGAのOPMレポートでは、州ごとのチェーン展開の重要な傾向も発表された。例えば、ネバダ州ではビールのシェアが最 も伸びており、前年比4.3％増となっている。

その他の主な州では、カリフォルニア州（0.8％増）、ニューヨーク州（1.6％増）、コロラド州（1.2％増）などが増加したが、テキサス州（0.6％減）、フロリダ州（0.2％減）、ジョージア州（0.9％減）などは僅かに減少した。

一方、ワイン・カテゴリーでは、カリフォルニア州（0.4％増）、テキサス州（0.5％増）、フロリダ州（0.3％増）でチェーン・シェアがわずかに伸びたのみであった。

CGA by NIQの北米地域ディレクター、マシュー・クロンプトンは、このデータとそれが業界に示すものについて、次のように述べている：「Covid-19の激動以来、チェーン店経由の飲料売上が順調に回復しているのは心強い。しかし、消費者の支出に対するプレッシャーが、取引状況を厳しいものにしている。

このことを念頭に置いて、アナリストは、業界関係者はこの種の傾向を注意深く見極め、会場にとって最良の購買決定を下すとともに、未開拓の市場機会がどこに隠れているかを理解する必要があるとアドバイスしている。

このような競争環境では、サプライヤーは需要の最新動向を理解し、州ごとに変化する嗜好に機敏に対応する必要がある。我々の調査は、チェーン・セクターのすべての企業が戦略を練り、戦術を地域化し、成長を達成するために必要な洞察を提供する。"